なるほど！深層心理で豆知識 ／ vol.32

「相手の心が読めたら、もっと上手く付き合えるのに……」と思うことはありませんか？　実は、何気ないしぐさや癖、思わず口から出た言葉などには、人のホンネが表れているのです。今回は、“話し癖”から相手の性格や本心をさぐります。気になる相手の様子をつぶさに観察して、心の内側をのぞいてみましょう！

　テレビなどのトーク番組を見ていると、人によっていろいろな話し方をしていることに気づきますよね。早口でまくしたてるように話す人、ゆっくりと言葉を選びながら話す人、まるで独り言を言っているように、小さな声でしゃべる人……。実は、話し癖と性格・思考には密接な関係があるのです。

　早口で話す人は、しゃべりたいことがたくさんあるため、息つく間もなく、次から次へと言葉が出てきます。このタイプの人は頭の回転が早く、外交的ですが、言いたいことだけ言えばそれで満足というのがホンネ。会話のキャッチボールは得意でない場合が多いので、コミュニケーションを円滑にしたいなら、意識して聞き役に回ることが大事でしょう。

　反対に、スローペースで話す人は、自分が発する言葉の正確性を重視しています。言葉を選びながら話すことも多々あるので、慎重なタイプと言えそうです。テンポ良く話すことが得意ではないし、相手に調子を合わせることも考えていないので、“早口タイプ”の人が会話の相手では、イライラするかもしれません。とは言え、話の腰を折って話題を変えれば険悪な状態に。相手の話に言葉を補いながら、上手に話題をシフトしていくとスムーズでしょう。

　一方、ハキハキとしゃべる人は、人とのコミュニケーションをとるのが上手で、根が真面目な人に多いでしょう。このタイプに曖昧な受け答えをすると、気分を害するので、誠実な態度を示すことです。すると相手もそれに応えてくれるでしょう。

　反対に、ボソボソ、ごにょごにょと話す傾向のある人は、自分に自信がなかったり、ネガティブ思考になりがちな人に多いようです。また、会話の話題も批判的な内容や、愚痴っぽくなりがちです。時として、人の話に水を差すような物言いをしてしまいますが、本人はまったく悪気はないので、重く捉えずにうまく受け流すのがベターです。

　また、同じ事柄を繰り返し話す人は、自分の話で場を盛り上げたいタイプで、“サービス精神に富んだ自己中”とも言えそうです。中には、微妙にエピソードを変えながら、同じ内容の話を繰り返すといった、“テクニシャンぶり”を発揮する人も。このタイプと円満な関係を築くには、大いに笑ったり、感心してあげるのがコツです。

　このように、相手の話し方で本心を探って、コミュニケーションにつなげていく方法があるので、大いに利用してくださいね。なお、相手が部下の場合、いつもと違う反応を見せるときは、何か問題を抱えていることもあるので、日頃から注意深く観察し、プラスの方向に導いていくと良いでしょう。

（文／花梨）