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味シメジを堪能しましょう ~ からだと頭を活性化してくれる秋の味覚 ~

 朝夕、めっきり涼しくなり、秋風が心地良く感じる今日この頃。キノコの美味しい季節になりましたね。「香り松茸、味シメジ」と言われるように、シメジにはうま味成分がたっぷり入っています。

 

 天然のホンシメジは、秋になると、コナラ林やアカマツ林に発生します。カサの下にある柄の部分が徳利(とっくり)のようにふくらんだ形をしているのが特徴で、古くから美味しいキノコとして親しまれていました。しかし、人工栽培がむずかしく、天然物も少ないことから、現代では手に入りにくい高級品です。そうした中で、近年、ホンシメジが改良されて栽培が可能になったものが市場に出回るようになりました。このシメジは天然物には及ばないものの、風味や食感が良いと評判です。

 一方、店先でよく見かけるシメジ科のキノコは、ブナやトチノキ、カエデなどに群生するブナシメジです。ブナシメジの人口栽培に成功した当初、ホンシメジと名付けて販売されていたこともありました。また、ヒラタケの栽培品が市場に出回り始めたときは、商品名をシメジと表示していました。しかし、消費者の誤解を防ぐために、ブナシメジを「ホンシメジ」、ヒラタケを「シメジ」と名乗ることは基本的に禁止されました。

 

 とは言え、ブナシメジやヒラタケにも、うま味成分であるアミノ酸含有量は多く含まれており、そういう意味では、“味シメジ”に違いはないのです。ヒラタケは、ヨーロッパでは「オイスターマッシュルーム」と呼ばれ、好んで食べられているそうです。岩礁に固着している牡蠣の姿によく似ていることから、このような名称がついたのでしょう。

 

 ホンシメジやブナシメジ、ヒラタケなどには、成長や発育に欠かせない必須アミノ酸リジンも多く含まれています。さらに、脳神経細胞のエネルギー源となるグルタミン酸、タンパク質や尿の合成に必要なアスパラギン酸、二日酔いや冷え症に効力を発揮するナイアシンの含有量も多いのが特徴です。また、食物繊維を多く含むことから、便秘症や、湿疹や吹き出物のできやすい人にもおすすめと言われています。細胞の再生やエネルギー代謝を促すビタミンB2も多く含み、低カロリーなので、美容効果も期待できるでしょう。

 

 シメジのうま味は、加熱によって引き出されます。美味しくいただく調理のコツは、歯ざわりが残るよう短時間で仕上げること。バター焼き、蒸し焼き、鍋料理など、さまざまな料理で、しめじのうま味をたっぷりと堪能してください。なお、ビタミンB2は加熱によって溶け出しますので、煮汁は残さずいただきましょう。

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