なるほど！深層心理で豆知識 ／ vol.23

「相手の心が読めたら、もっと上手く付き合えるのに……」と思うことはありませんか？　実は、何気ないしぐさや態度、思わず口から出た言葉には、人のホンネが表れているのです。今回は、「極端に無口で、何を考えているのかわらない」という相手の心の中を探り、円滑なコミュニケーションをとっていく方法を伝授。相手の気持ちを受け入れて、素敵な関係を続けていきましょう！

　あなたの周囲に、ほとんど会話に参加しない人っていませんか？　本人に話を振っても、「そうです」「いいえ」という受け答えにとどまり、会話が続いていかない……。数人で話をしているときは、さほど気にならなくても、二人きりになると気まずい雰囲気になりますよね。その人が話をしたがらないのはなぜでしょう。あなたや周りの人に原因があるのでしょうか。

　そのわけを知りたいなら、まず、相手の表情に注目を。いつも、あなたや皆の話をにこやかに聞いているなら好意的な証拠。無表情だったり、わずかでも怪訝そうな表情が見られるなら、その会話が不毛だと思っているかもしれません。

　前者のように、終始ニコニコしながら皆の話を聞いているのに、極端に口数が少ない人は、自分の話に自信が持てないのです。「自分の話は場違いじゃないか」、「こんなことを話すと、座がしらけるかも」などと、本人なりに気を使って思考を巡らせているわけです。そうこうしているうちに、話題が変わってしまったり、おしゃべりな人に先を越されて話す機会を失ってしまうのでしょう。

　では、このタイプの人に話をさせるにはどうしたら良いのでしょう。答えは、「無理に話をさせない」です。このタイプの人は、自分の思いを言葉にするのも苦手ですから、話を振って語らせようとしても言葉に詰まってしまいます。むしろ、本人が話を聞いてもらいたいとき、また、話をしたがっていると感じたときに、じっくり話を聞いてあげることが大切。それを繰り返すうちに、自ずと口数も増えていくはずです。

　問題は、無表情だったり、怪訝そうな顔を見せる人のケースです。「グループの中に嫌いな人がいるから」という場合もありますが、仮にそうだとしても、前者と同様に会話にコンプレックスを持っています。だから、言いたいことがあっても、「どうせわかってもらえない」と、黙ってしまうのです。そういう相手には、積極的に話を振って、「◯◯さんはどう思う？」「別の案があれば教えて」などと、相手の気持ちに寄り添う形で問いかけてみると、重い口を開く可能性があります。

　特に、相手が職場の部下なら、なおさらでしょう。「わかっているのかな、こいつ」と感じたときは、返事を促すのではなく、「疑問点があれば言ってみて」と、聞く姿勢を示すと良いのです。また、相手の考えを聞いた上で、シミュレーションしていくのも良い方法でしょう。それが良いアイディアなら採用すればいいし、却下することになっても、あなたが一緒に考えてくれたことで納得し、マイナスの感情を残さないはずです。

　このように、無口な相手とうまく付き合うには、言葉にならない感情を受け入れてあげることが必要なのです。そうすれば、これまでとは違った、友好関係を築ける可能性が出てくるのではないでしょうか。

（文／花梨）